LGBT本紹介

タイで性別適合手術をするMTFが知っておきたいこと

生まれる性別をまちがえた!

トランスジェンダーにとって性別適合手術は今後の人生をも左右する、とても大切なもの。

手術の前は、自分らしく生きれるようになる期待感と、手術後の治療やリスクへの不安感が入り混じって複雑な心境になるんじゃないでしょうか。

そんな大変な手術を国内ではなく”タイ”で受けようと思う方も少なくありません。

『生まれる性別をまちがえた』の作者もタイで性別適合手術をうけた一人。

※性別適合手術:性同一性障害の当事者が身体を望む性に変えるための手術。主に内外性器に関する手術を指す。Sex Reassignment Surgeryの頭文字をとり、『SRS』ともいう。

私がなぜわざわざタイまで手術を受けに来たのか…

それはSRSにおいてタイが世界一の技術を持っているからです。

タイには数千件もの執刀経験を誇る名医が何人もいらっしゃいます。

現に世界中から手術の予約が入り

スポーンクリニックは1年先まで予約が埋まっているそうな…

『生まれる性別をまちがえた』1話 いざタイへ!

※1話までは、Amazonのkindle無料サンプルで読めます

性別適合手術をうけるだけでも不安が大きいのに、タイでの手術を選ぶとなると、国内以上に事前の準備が必要になります。

そのため今回は、『生まれる性別をまちがえた』の中で印象的だった言葉を引用しながら、タイで性別適合手術をするMTFが知っておきたいことをご紹介します。

ここからは本編のネタバレを含みますので、ご注意ください。

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タイで性別適合手術をするMTFが知っておきたいこと

タイに着いたところ~帰国まで、様々なことが起こりますが、

今回は特に印象的だった3つをご紹介します。

  • 国内でも安く手術できる
  • SRS後は食欲がなくなる
  • 手術の後に待っているもの

国内でも安く手術できる

タイでの性別適合手術を受ける理由としては、この2つがよくあげられますよね。

  1. 経験豊富な医師による手術のため、仕上がりが綺麗
  2. 手術費用、滞在費、渡航費すべて含めても国内手術より安い

でも、2つ目の費用の安さの点では、国内でも想像より安く手術を受けられます

なぜなら性別適合手術にかかる費用も医療費控除の対象になるからです。

納税額次第だけど返ってくるお金と差し引きしたら

最終的には国内でも思ったより安くできるんだよ!

『生まれる性別をまちがえた』6話 国内とタイと より

そもそも医療費控除とは、支払った医療費が一定額を超えた場合に所得控除を受けられるものです。

医療費控除の対象は、下の式で計算した金額になります。

(実際に支払った医療費保険金などの補填) -10万円

※最大200万円

医療費控除以外にも、国内手術のメリットはたくさんあります。

  • 言葉が通じない状況にならない
  • 家族、友人などがお見舞いに来やすい
  • 入院中の食事は、慣れ親しんだ日本食
  • 術後に問題があったときに見てもらえる など…

タイか国内か、どちらで性別適合手術を受けるほうが良いのか、よく検討してから決めましょう!

SRS後は食欲がなくなる

性別適合手術の後は、全身麻酔による発熱や数日間の寝たきりなどで、食欲が落ちて栄養が不足してしまいます。

作者の友人である西原さつきさんもこのようにアドバイスしています。

術後すぐは熱は出るは気持ち悪いはでご飯なんか食べられないよ

だから総合栄養食品のゼリーとか持ってった方がいいよ!

『生まれる性別をまちがえた』4話 入院 より

医療関係の仕事をしている母と兄の助言もうけて、プロテインバー30本も準備し、万全の態勢で臨んでいました。

ですが、どれだけ準備万端で挑んでも、術後の痛みがつらく、食欲もなくなり、見知らぬ土地での不安などから、心が折れそうになったそうです。

それでも頑張り続けれたのは、日本食があったからだと言います。

不思議でした

食欲もなくなって何ものどを通らなくなってたはずなのに…

慣れ親しんだ母国の食べ物がこんなに染みるなんて知らなかった

折れそうだった心がソウルフードに救われました…

『生まれる性別をまちがえた』7話 入院生活 より

この時は、アテンド会社の人が病院の下のコンビニで、おにぎりとみそ汁を買ってきてくれたそうです。

入院する前、特に自分だけでは身動きが取れなくなる前に、日本食がどこで手に入るか確認しておくと安心ですね!

手術の後にまっているもの

大変だった性別適合手術を終えて、作者はこのように主張しています。

性別適合手術

それは夢を叶える魔法じゃない

たとえ手術をうけてもすべては見た目で判断されてしまいます

『生まれる性別をまちがえた』17話 ただいま より

身体の一部(生殖器など)が変わったからといって、見た目は変わりません。

男性だとみられていた人が、いきなり女性として扱ってもらえるわけではない現実が待っています。

それでも性別適合手術は、自分らしく生きるための大きな一歩であることには変わりありません。

手術したらすべてうまくいくとは思わず、見た目も自分らしくなれるように前向きに努力していけると良いですね。

今回紹介した本の基本情報

女として自力で排泄すら出来ない…

こんな痛い思いをしなければ女になれない…

いや違う

どんなに頑張っても女にはなれない

女のような何かになるだけだ―――。

『生まれる性別をまちがえた』11話 女になるために より
【deidei】

この本は、性別適合手術をうけるMTFの方、必読の一冊です!

『生まれる性別をまちがえた』は、トランスジェンダー女性(MTF)である作者がタイでおこなった性別適合手術をテーマに描かれたエッセイマンガ。

作者の小西 真冬さんは、日本よりも技術力が高いことで定評のあるタイの中でも、名医と呼ばれるスポーン先生の手術をうけています

そのため、これからスポーンクリニックでの手術を検討されている方には、術後の入院生活などをイメージしやすくておすすめですよ!

タイ滞在中の食事・観光や性別適合手術の術式など、スポーンクリニック以外の病院で手術される方が見ても参考になるマンガではないでしょうか。

<著者情報>

小西 真冬:
トランスジェンダー女性。漫画家。『性転換から知る保健体育』などのエッセイマンガも連載。性同一性障害やLGBTに関する講演などもおこなっている。

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ABOUT ME
deidei
ひっそり埋没しながら暮らしているFTM(女→男に戸籍変更済み)です。 女性として地方で生活→就職のため都会へ→現在は、男性サラリーマン街道邁進中!(7年目) 環境を変えることで、少しずつ、自分らしく生きれるようになりました。 FTMとして生活する中で学んだことや自分自身の経験を、わかりやすく発信していきます。
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