診断書をもらうまで

なぜ性別変更前の”RLE”は重要なのか?

FTM RLE 

性別を変更したいなら『RLE』が大事だって聞いたことがあるけど、具体的には何をすればいいの?

【deidei】

そんな方に向けて、『RLE』とは何か、どんなことをするのかを体験談を交えてご紹介します。

『RLE』って何?

『RLE』とは、簡単に言うと

real life experience の略
実際に望む性として生活していけるかという実生活経験のこと

参考:性の多様性、性同一性障害について

私の場合では、女性として生まれ、男性への性別変更を望んでいましたので、治療する前や戸籍を変更する前に、男性として生活してみましょうってことです。

なんで『RLE(実生活経験)』が必要なの?

なぜ『RLE(実生活経験)』が必要かというと、実際に望んでいた性別で生活してみると、やっぱり違うなと思うこともあるからです。

性別の再変更についてのAMEBA Primeの特集に出演されていた、ヒカリさんもその一人。

女性として生まれ、男性に変更した後、再び女性に変更しています。

この動画の中で、ヒカリさんは「性同一性障害」と思い込んだワケとして、4つ挙げていました

  • 周りの人に相談しなかったから
  • 中2から不登校になり、人間関係をつくらなかったから
  • 「女は嫌だ。男にならなくちゃ」という焦りがあったから
  • RLEが不十分であったから

出典:性別再変更した当事者に聞く「男性として働いて違和感があった」トランスジェンダーを巡る新たな課題とは?【LGBT特集】

もちろん、自分の性別をどう思ってるかについては本人にしかわからないし、ヒカリさんのように、性別を変更した後、元の性別に戻したい場合もあると思います。
そこに関しては否定するつもりは全くありません。

ただし、一度ホルモン治療や性別適合手術をしてしまうと、完全に元の身体には戻れないのが現実です。

本当に、望む性別での生活を送ることが自身の性別への違和感を和らげる・なくすことになるのかを確認する意味で、『RLE(実生活経験)』が重要になってきます。

『RLE(実生活経験)』ってどんなことするの?

さっきも説明した通り、治療する前や戸籍を変更する前に、望む性別としての生活をしてみます

ガイドラインに沿って治療している場合は、現実できる範囲で実際に望む性での生活をし、下記について確認するようです。

  • どの程度望む性での生活を送っているか
  • 望む性での生活を継続できているか
  • 望む性での生活でどんな困難があるか
  • 身体的治療をしたときの変化にどう対応するか

参考:性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第4版)

私の『RLE(実生活経験)』体験談

今まで生活していた性別ではなく、望んでいる性別として生活するのは簡単ではないです。

そのため、徐々に望む性別として生活する時間を長くしていくのが良いんじゃないかと思います。
(たとえば,自宅内 → 休日の外出 → 学校や職場など)

ここからは、実際に私が望む性での生活をしていった流れを3つのステップに分けてご紹介します。

STEP1
家の中でメンズ服を着る

男性として見られるためには、女性的な見た目を男性的にしていかないといけないですよね。

そのため、家の中でメンズ服を着るところから始めました

元々短めの髪型で、中性的に見えるレディース服を着ていたので、外見が大きく変わるわけではないけど、家でメンズ服を着てみて男性に見えるかどうかを確認していました。

いきなり男性用の服を扱ってるブランドに買いに行く勇気は出なかったので、初めはユニクロで購入しました。
このタイミングで、胸をつぶすナベシャツも購入。

特にナベシャツはずっと胸を締め付けるため、外にいるときにずっと着ていられるか不安だったので、家にいる間はずっと着てました。

どんな服を着るかは悩む方も多いと思います。
女性体型を隠す服の選び方はコチラの記事をチェックしてみてください。
>> 【FTM向け】女性体型を隠す服選び 5つのポイント

STEP2
メンズ服を着て外出する

STEP1でメンズ服を着てみて、外で着ても変じゃない自身がついてきたので、実際に外出するときにメンズ服を着てみました

一人でコンビニに行ってみたり、大学に行ってみたり、バイト先に行ってみたり。
少しずつメンズ服を着て行くところを増やしていきました。

周りの人からは、ボーイッシュな女性だなという印象だったので、メンズ服を着てても違和感はなかったみたい。
初めて会う人からは、男性だと思われることも増えました。

周りに女性であることを知ってる人がいない時には、男性用の更衣室・トイレを使うようになりました。

STEP3
社会的に男性として生活する(私の場合は就職)

STEP2で男性として見られることも多くなり、公共施設も男性用を使えるようになったころ、性同一性障害の診断をもらい、ホルモン注射を始めました。

ホルモン注射によって声が低くなっていったので、初対面の人からは女性だと思われないようになりました

そのため、女性であることを隠して働くことにしました

戸籍はまだ女性なので、一部の人にはカミングアウトしましたが、そのほかの同僚には一切カミングアウトせず男性社員として働いてみました。

会社にいるときは、完全に男性社員として扱われるようになり、ストレスなく働けるようになりました。

まとめ

ということで、今回は以上です。

ざっくりとまとめると、

『RLE』は、実際に望む性として生活していけるか試してみること

一度ホルモン治療や性別適合手術をしてしまうと、完全に元の身体には戻れないため、望む性での生活をしていけるのかを確認する。

私の場合は、大きく3つのステップを経て、男性として生活するようになりました。

STEP1:家の中でメンズ服を着る

STEP2:メンズ服を着て外出する

STEP3:社会的に男性として生活する

もちろん、性自認は人によって細かく違います。
私と全く同じことをする必要はありません。

ですが、戸籍の性別を変更して、望む性別として生活したいと思っている方は、

  • 望む性別での生活が本当に送れるのか
  • 望む性別での生活によって、違和感が和らぐのか

この2点を納得するまで考えて、治療をほしいと思います。

また、性別に違和感があるからといって、反対の性別にならないといけないわけではありません

はじめに紹介した動画に出演していたヒカリさんも治療や戸籍の変更を経て、現在では自身を『Xジェンダー』かもしれないと考えているようです。
(※Xジェンダー:心と体の性別が一致せず、かつ、男女どちらか片方のみに属した性自認を持たない人)

いろんなセクシャリティがあり、人それぞれ考え方もどう生きて行くのが良いかも違うので、たくさんの人の話を聞いたり、本を読んだりして自分に向きあいながら治療を進めていくと良いかなと思います。

【deidei】

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ABOUT ME
deidei
ひっそり埋没しながら暮らしているFTM(女→男に戸籍変更済み)です。 女性として地方で生活→就職のため都会へ→現在は、男性サラリーマン街道邁進中!(7年目) 環境を変えることで、少しずつ、自分らしく生きれるようになりました。 FTMとして生活する中で学んだことや自分自身の経験を、わかりやすく発信していきます。